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Channel: 鈴木海花の「虫目で歩けば」
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ボルネオで見たもの その①

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 ボルネオ島にはあの人気者 ジンメンカメムシ(オオアカカメムシ)がいるのですが、残念、今回は出会えませんでした。比較的標高の低い地域にいるようです。

 でも、わたし的には、全く予想もしなかったこのカメムシに出会えたことがうれしかった!

体長は7ミリ。陶器のよう。うっすらと緑色とピンクの差し色。

キツネが舌を出しているような模様。

カメムシの専門家にお訊きしましたが、まだ種名はわかりません。


『ボルネオへなちょこ虫目探検』こぼればなし

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私は海外に行って両替をすると、とたんにケチになる傾向があります(いや、アンタはふだんからケチよ、というご指摘もあるかと思いますが、以下を読めば私はここまで金勘定ができないのですから、ケチになりようがないことがわかるでしょう)。たぶん、計算が苦手なので、間違える不安からそうなるのではないでしょうか

 

1リンギット紙幣は薄いプラスチックみたいな材質。

 

10リンギット紙幣の裏はラフレシア。

 

 今回の旅の仲間は4人。虫友2人、夫と私。

コタキナバルに着いてすぐのタクシー代も要るからとりあえず各々成田で10000円くらい両替していこうということに。成田のゲートで虫友Aがいいました。「ぼく何軒かみて32のとこ見つけましたよ!いやあ、成田でこんなにいいレートで替えられるならと多めに両替しちゃいました」とゴキゲンです。

あれ、私はよく考えずに一番手前の両替所で33.5だったけど、ちょっと損しちゃったかな…。

このとき、一同の頭に表示されているリンギの数字が低い方がレートが良いのだ、という認識がインプットされたのでした。つまり、33より32のほうがレートが良いと。

 コタキナバルに着いた翌朝は、早くからホテル周辺の虫さがしをして、午後3時からの「バタフライガーデン&ライトトラップ・ツアー」の前に、コタキナバルの町へ出て、両替と買い物をしようということに。あらかじめ調べておいたウィスマ・ムルデカというショッピングセンターが両替のレートがいいこと、生物関係の書籍がいちばんそろっている店があるということで、タクシーで出かけました(4人で片道660円)。

 ショッピングセンターのなかには、両替所が6軒もありました。私はそのうちの1軒、ちょっと強欲そう(にみえただけ)なおばあちゃんがやっているところで、また10000円を替えてみました。お札を受け取ってみて、あれ?思っていたのより、なんだか多い気がする…。で夫に「おばあちゃんが間違えたのかな、もしかするとまた間違えてくれるかもだから、あなたもあそこで替えて来たら?」と不謹慎なススメ。

 4人が勝手に店を見て回り、疲れたので私はケンタッキーでお茶。すると「一番たくさん人が並んでいた両替所で替えてきた」という夫が、34.8で替えたばかりのリンギ紙幣をしげしげと見てつぶやきました。

「あのさ、俺たちの考えって逆なんじゃないかな…」

そ、そうかっ!!!だよねっ!!!数字が多い方が、たくさんリンギを買えるってことだから、30より34の方がいいレートなんだよ。大発見(大笑)

「俺、もう10000円替えてくるわっ」

そこへ、ふたりの旅の仲間も合流。さっそくこのビッグニュースを伝えると、ふたりともすっとんでいきました…。

いやはや。4人ともこんなに算数ができないとは…大丈夫なのか、この先…と自分のことはたなにあげて、ため息をつく私でした。

 (ちなみに、日本円の額に約33倍するとマレーシアリンギットになります。つまり10リンギットは約330円ね)

 

ヨナグニサン―想像もしなかった結末

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 世界自然遺産キナバル公園内のロッジに滞在し、到着の夜、園内のレストランで、ヨナグニサン(アトラスモスの仲間で、正確には日本のヨナグニサンと全く同じではない)をさっそく見ることができた私たち一行。

このヨナグニサンに出会う少し前、レストランのテラスで食事をしていると、どかどかと足音がして、後ろのテーブルに座った人たちから日本語が。登山を目的にここに来ている60歳台くらいの男性の一行らしい。

ここキナバル公園は、マレーシア最高峰標高4095メートルのキナバル登山の拠点として、世界中の山男・山女たちが集まるところ。当然ながら日本人の登山家も多いわけで、壮大な山を目の前にして登りもせず、足元の虫を見たい、などという私たち「へなちょこ」の一行にはちょっと場違い感が。

「おい、ビール頼んで来いよ」

「なんだ、ブッフェって朝と同じじゃねえか、残り物出してんじゃねえの」

などと、声高に話している後ろのテーブルの人たちとは……何となく関わりたくないなあ~という空気が「へなちょこ」の間に流れ、言葉すくな、声低めで、黙々と食事にはげむ。

でも、これはディナーブッフェなわけで、ボルネオ滞在中にもっとも高い1人66リンギット(日本円に換算すれば2000円くらいなので、日本で考えるとけっして高いわけではないけど)。満腹するまでしっかり食べました。

 

居心地悪いながらも満腹した「へなちょこ」一行は、レジに向かい、そこで前々回このブログに書いたヨナグニサンとの思いがけない出会いとなったわけですが……。

 

 スタッフのひとり、マルヴィンさんにヨナグニサンを見せてもらったあと、やっぱり「ヨナグニサンの手乗り」シーンを、このめったにない機会に撮りたいなあ、と思う私たちは、マルヴィンさんの手から、レストランの天井付近に飛んで行ってしまったヨナグニサンに、何とか下に降りて来てもらいたいわけで。その気持ちを察したメルヴィンさんが、脚立をもってきてくれた。しかしヨナグニサン、興奮しているのか、あちらへこちらへ。

そのうちに、さっきの日本人山男一行も食事を終えて、レジのほうへ、やってきた。

そして、中でもいちばん声の大きい押しの強そうな人が、こうのたまわったのです。

「やっ、これ珍しいんだよな、たしかヨナグニサンっていうんじゃねえ?俺さ、これ持って帰る、日本に」

そういうと、手を伸ばしてヨナグニサンを捕まえようとしましたが、翅をかすっただけで捕まらない。まだ食事をしているお客さんがいるのに、レストランは大騒ぎ。

「へなちょこ」一行は、あぁぁぁ・・・・あんなふうに素手でつかんだら、翅が痛む・・・・・と内心悲鳴。

追い回されたヨナグニサンは、レストランの入り口を出て、植え込みの上に着地しました。

「俺はさ、けっこう昆虫にも詳しいからさぁ」と調子に乗る山男が手を出そうとしたとき、ついに「へなちょこ」一行のうちの一人が静かに言いました。

「ボルネオからはどんな生き物も持ち出せませんよ。だからここでみんなで写真を撮って鑑賞する、ということにしてはどうでしょう」

思わぬ日本語の不意打ちに、山男は一気にひるみ、ひとこともありません。

人間たちのそんなやりとりに我関せず、とヨナグニサンはレストランの看板の上の方に飛んでいきました。

 私たち「へなちょこ」一行も、これ以上この場で追い回すのはやめよう、と、心を残しながらロッジへ帰る途中の木道で虫を探すことにしました。

 

 翌朝。もしかしたら、ヨナグニサンはまだレストラン周辺にいるのでは、と未練のある私たちは朝もはよから、朝食ブッフェへ。すると、いました!!!きのう止まっていた看板に、まるで看板の一部のように止まっています。

昨夜と同じ個体のようです。

 そそくさと朝食(朝食ブッフェは料理の品数はディナーと同じだが値段は26リンギット。ちなみに昨夜の夕食とは料理の内容はまったく違いました)を終えた私たちは、ヨナグニサンになんとか看板から降りてもらおうと、きのうの脚立をかり、手に乗せようとそろそろと近づくのですが、ヨナグニサンは思わせぶりにゆったりと羽ばたきながら、入口の植え込みから大きな多肉植物の鉢のなかへ。

 ふだんから蛾を手乗りさせている私たちは、これぞチャンス、と慎重に鉢植えのなかに手を差し伸べます。

 そのとき―

 ヨナグニサンが植木のなかから、ぴゅーっと、まさにぴゅーっと―こんなに大きな蛾では考えられない猛スピードと角度で、空に向かって飛び出しました……そして次の瞬間、水平方向から、目にもとまらぬ速さで鳥が飛んで、ヨナグニサンをキャッチ。この間、1秒。

 ウォーミングアップもなしに、いきなり高く飛んだヨナグニサンにもびっくりですが、それに続くプレデターの出現に、「へなちょこ」一行は声も出ない。

 私たちが手乗りさせて写真を撮りたい、なんて欲をださなければ、あのヨナグニサンは、あんな飛び出し方をしないで、安全な看板の後ろに隠れてもう少し長く生きていたでしょう。それを思うと「しゅん……」としないではいらせません。でも、ヨナグニサンが鳥に狩られるシーンなんて、望んでみられるものではない…と「へなちょこ」一行は複雑な興奮と罪悪感を抱えつつ、キナバル公園2日目の虫さがしに向かったのでした。

 

 

キナバル公園内で見つけたサンヨウベニボタル。

昼間みたのでわからなかったが、発光するようだ。

 

夜はこんな風に灯りをつけっぱなしで虫を呼んだ。

 

お目当てのツノゼミ発見

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 キナバル公園滞在2日目。

一行は二手に分かれ、2名は40分ほど車で移動したところにあるポーリン温泉へ。私は公園内に残り、のんびりと虫を探すことに。

 まずは今回のお目当てのひとつ、シロオビハタザオツノゼミを見つけようと、私たちに先だってキナバル公園へ来たことのある昆虫記者の「バス停のそばで1匹見た」という情報をたよりに、それとおぼしき一帯をくまなく探したけれど、みつからず。

なにせ5ミリの虫です。雨も降ってきたし・・・・・・ああ、だめかぁー、くぅーっ、と思って、バス停から公園内にもどる路端で、夫が

「アリがいっぱいいるけど・・・これじゃない?」と。

いたぁーーー!

「これだよ、これだよ」

一見、アリが群がっているだけのように見えますが、アリたちは忙しくツノゼミたちから甘露を集めているのです。

この立派な旗竿をたてているのが、オスの成虫。

写真を撮っていたら、手に乗ってきました。

 

左上と右下にいるのが幼虫です。なんとも不思議な形をしています。

左上の幼虫のお尻から、甘露が出ています。

 

こんなところにいたなんて!

手が、ふるえる~

 

 

 

 

 

 

 

 

ネコ顔、コブタ顔幼虫さがしてササめくりの日々

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秋もすっかり深まり、冬の訪れも間近かなこの季節。

フィールドで見られる虫はすっかり減ってしまいましたが、

私は新しい楽しみ―ササめくり―を楽しんでおります。

ササなんかめくって、何かいいことがあるのか?というと、あるんです!

ササ類の葉裏では、なんと幼虫のまま越冬するヒカゲチョウ類やジャノメチョウ類の幼虫が見つかります。

ササというのは、いままでほとんど観察していませんでした。

なので、いざ探すとなると・・・どれを見たらいいのやら。

目印は上のような食痕のある葉。

幼虫たちはたいてい葉裏のさきっぽのほうにいるので、葉先をつままないように、

茎のほうをもって、裏を見ます。

 

するとぉー

こんなかわいい顔がのぞきます。

これはサトキマダラヒカゲの幼虫。

ほとんどの幼虫はこのように、しっかり顔を葉に押し付けるようにしてじっとしています。

これはヒカゲチョウの幼虫。

葉を食べるときは、こんな感じ。

https://www.youtube.com/watch?v=Eo1P4CGRx6Y&feature=youtu.be

(上記に動画あり)

 

ヒメジャノメは、ちょっとコブタ顔でした。

ナメクジ型の体にいきなりという感じで、ネコやコブタの顔がついている違和感がなんとも面白くて、ササめくりがやめられなくなります。

まだまだ、ネコやコブタ顔の幼虫、探したいものがたくさん。

この冬の楽しみのひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

まだガンバッテいる面々

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 11月15日、関東地方は小春日日和、というより、日中は暑いくらい。

風もなく、雨に洗われた空がなんともいい色で家にいるのはもったいない日。

「もしかして・・・」と思って都内の公園へ。

 

 

秋にアケビコノハの幼虫が目撃された公園の茶店付近の枯葉のなかから

枯葉に擬態して越冬しているアケビコノハの成虫を探してみよう、と。

しかし・・・・・・このなかからアケビコノハを見つけ出す言うのが、いかに無謀な試みであるか、

というのを痛感するだけの結果に。

 

 でも、いいお天気。

うっそうとした池まわりがいい感じ。

茶店でおでんを食べた後、気を取り直して、11月中旬になってもまだガンバッテいる面々に目を向けてみた。

午前中の雨でぬれているエノキの葉にはまだ木を降りていない緑色のアカボシゴマダラ幼虫。

 

ササにワカバグモのメス。

 

あっちこっちを向いた8つの眼。

 

ムーアシロホシテントウ。

 

池のほとりのヤツデの花にホソヒラタアブ。

 

どこかもの悲しげに見える大きな眼はコバネイナゴか。

 

コカマキリ。

 

ウリハムシ

 

ナミテントウ

 

また、オマエか、といつもは通り過ぎるツマグロオオヨコバイ。ちゃんと見るとけっこういい眼をしているね。

アカスジキンカメムシの終齢幼虫も。

 

植物も見てみよう。

精油のようなウッディないい香りがすると思ったらラクウショウ。

ラクウショウは「落羽松」と書くそうで、小枝ごと落葉するらしい。

小さな実がなっていた。

 

おっ、センダンの木にはまだ青い実がある。

 

湖畔に柳の風景、いいなあ。

 

虫がたくさんいる季節とは違う、いつもはスルーしてしまうおなじみの普通種もていねいに見る虫探しの一日も良かったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「顔」を脱ぐ?のは、たいへん!

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 ササの葉の裏でそろそろ休眠体制にはいりそうな、ヒカゲチョウの幼虫。

きのう脱皮して2センチ以上、と大きくなりました。

でも、脱皮の最後に「脱ぐ」顔が……なっかなかぬげな~い。

その様子を、動画でどうぞ。

https://www.youtube.com/edit?o=U&video_id=MT2cEw2lB7k

20分以上かかってやっと、ぽろっと。

撮っていた私も……つかれました……

私も脱皮して、ピッカピカの新しい顔になりた~い、なんて思いながら、幼虫に「おつかれさま」。

落ちていた、「古い顔」。

 

新しい本の出版に向けて、制作始動

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 3冊目の虫の本の制作を開始しました。

もう虫の本、2冊出したから、これで終わり、と思っていたら

文一総合出版さんから、企画のお誘いがあり、

再来年の春に出版予定の3冊目の本を出すことになりました。

3冊目は今までの虫エッセイ本とは、違う傾向の本。

どんな本か・・・・はお楽しみ。

 

さて、今年は秋が長い感じで、フィールドをずいぶん楽しめたけれど、

さすがにもう寒い。

それでも虫をみたいときは、やっぱり公園の手すり観察へ。

はーい!と片手をあげているのではなく、片手で威嚇しているつもりの

カラスハエトリの幼体。この3ミリ足らずの体で冬を越すのです。

 

 

ウスキホシテントウ。こちらは成体。

 

 

日向をちょこまか動き回る赤いダニ、といえばタカラダニかな、と写真を撮ってみたら

つるっとした体表に白い模様。なんだろう?

『ダニ・マニア』の著者 島野先生におききしてみたけれど、先生にもわからないとのこと。

ダニって、まだ未記載種が多いんだろう。

 

アリにそっくりだけれど、実はハエトリグモ科のアリグモ。

 

葉の上でじっと脚を縮めているネコハグモ。

 

×××もようがきれいなヒゲナガサシガメの幼虫。もともと南のほうに生息する種だったらしいが

ここ数年、よく見かけるようになった。

 

マダラアラゲサルハムシ。サルハムシ類の体つき、好きだな。

 

手すりの下側も見てみる。

たぶん蛾の卵、ちょっとカメムシの卵にも似ている。

 

産卵を終えたばかりのジョロウグモのメスのおなかは、ぺっちゃんこになっていた。

それにしても、頑丈に糸を張って、卵塊を保護している周到さに感心。

 

これも冬の手すりの常連。ゴマフリドクガの幼虫です。

この姿のまま冬を越す。かぶれるので触ってはいけません。

 

いたいた、コミミズクの幼虫。樹木の幹にいると見つかりにくいけど、手すりにいるとすぐ見つかる。

何度見ても、虫に見えない。

 

 

そして真打登場。

大好きなウシカメムシ。

 

 

 

くぅーっ、この鋭く張り出した両肩の形がたまらん。

 

顔もよく見ちゃおう。

 

 

 

 

 


「みのじ」さんから虫クリアファイル

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 虫グッズ人気ナンバーワンを誇る「みのじ」さんから、今朝プレゼントが届きました。

 

 

裏側は2016年のカレンダー

来年は手放せなくなりそうです。

 

 12月に入って、心不全で入退院を繰り返している父の容態も悪く、たいへんな暮れではありますが、そんなとき、ふと虫を見ると心も体もほぐれます。

 人生にはいろいろな局面がありますが、今年も虫にありがとう!の気持ちです。

 

 

ササの葉裏から「おめでとう」

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 9日は今年、初フィールドでした。

フユシャクの達人や昆虫写真家や蛾と微小甲虫の大家、とか豪華なメンバーで。

フィールドではみんなそれぞれ、興味のあるものを探します。中央で光っているのは

2ミリのテントウムシの写真を撮っている微小甲虫屋さんのフラッシュ。

2ミリじゃフラッシュたかないと、ピンボケするもんね。

 

私は、去年11月から始めているヒカゲチョウを見ることに。

この寒さの中、どうしているかなあ・・・・・

いたーっ

ちっさ~

1センチやっとかな。

たぶん春になるまで、代謝をとめて摂食などもほとんどせず、この大きさで冬を耐えるのでしょう。

探すときは、この食痕が目印よ。

 

ササを見ていると、

地味な色合いだけれど、なかなか渋い魅力のある蛾が。

本来は春の蛾であるクロサンカクモンヒメハマキという名前で

暖冬のために早く羽化しちゃったのかも、と同行の蛾屋さんに教えてもらった。

 

手すりの上には、大好きなアオオニグモの幼体が。まだ1センチ。

 

冬の虫は数も少ないし、サイズも小さいけれど、そのぶん見つけたときのうれしさは大きくて、

ついしつこく写真を撮ってしまいます。

他の季節とは一味違う、そんな冬の虫探しもひきつづきやってきたいな、と感じた1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

今年の予定いろいろ

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昨日は雪のなか、池袋ジュンク堂本店まで、昆虫写真家 新開孝さんと打ち合わせに行ってきました。

新開さんは宮崎県在住。フィールドのなかにご自宅がある、という素晴らしい環境で、仕事をされています。私が虫のなかでも、特にカメムシ類に魅かれたきっかけは新開さんの写真でした。

今年は、新開さんに案内していただいて、ずっと見たくて憧れていたベニツチカメムシを観に、宮崎県に行く計画。これは来年4月発売予定の、私の3冊目の虫の本の取材でもあり、今年の楽しみの目玉。

まだ詳細は決まっていませんが、以下が今年のおおまかな予定。

10月初旬「:福音館書店より『わたしたちのカメムシずかん』発売。

11月1日~30日:ジュンク堂池袋本店7Fにて『鈴木海花プロデュース 大昆虫展2016』開催

            同期間に、7F壁面の展示(『わたしたちのカメムシずかん』の絵を描いてくださっ   

            ている絵本作家はたこうしろうさんの原画をはじめ、主にカメムシをテーマにした

            展示もりだくさん)

            上記開催期間にトークセッション(成虫が幼虫にボロボロの木の実を運んで給餌

            するという、驚くべき習性をもつベニツチカメムシの研究者をご紹介したいと思っ  

            ています)

 去年につづいて2度目の昆虫展は、新しいことをしたいと今、いろいろアイディアを練っています。

 ああ~楽しみだなあ。

 ところで、きのうは7Fですてきなものを見つけちゃった。

『ダニ・マニア』でおなじみの気鋭のダニ学者 島野智之さん監修のダニの仲間の系統樹ポスター。

筒に入って1700円でした。

 

 

 

虫探検に必携『虫のしわざ観察ガイド』

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 春めいてきました。

このところ諸事情によりなかなかフィールドに出られなかったのですが、

今週末は、スイバやギシギシのベニシジミの幼虫とか見に行きたいなあ。

そんな季節に、虫探検の強い味方、新開孝さんの『虫のしわざ観察ガイド』が出版されました。

これ、見たことある~!これも虫のしわざだったんだ、が満載。

全力でおススメしたい、今年の一押し虫本です!

まずは、ササやタケ類の葉に、白いタケトゲハムシの白く透けたマインを見つけに行きたい。

いままで、「何かな?」と思いつつ、スルーしていたので。

 今年は新開さんに、九州に生息するベニツチカメムシのポイントを案内していただく予定です。

ベニツチカメムシ、私はまだ本物を見たことがありません。世界に1属1種というボロボロノキが食樹で、親虫がボロボロノキの実を口吻に突き刺して、幼虫に運ぶ、という面白い習性をもつカメムシ。

ボロボロノキのある九州地域にしかいないそうです。

11月の『大昆虫展』会期中には、このベニツチカメムシの研究をされている向井裕美さんとのトークイベントも予定しています。

今年は、ずっと憧れていたこのカメムシについに会えそうで、今から楽しみにしています。

 

 

 

 

あったかいんだもの

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クロヒカゲの幼虫も目が覚めた?

 

くちびるが縦についております~

 

 

オオナガニジゴミムシダマシ?

大+長+虹+塵+虫+騙し

 

 

 

 

誰の「しわざ?」

ウスイロカザリバのマインか?

 

マユ?糸のかけ方がクモの卵のうっぽい気もする

 

ちょっとのぞいてみると・・・

このクモがでてきた。

 

 

 

新開さんの『虫のしわざ観察ガイド』は野外の観察の楽しみを大きく変えた!

 

mont・bellの白い折り畳み傘

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 春までもう一歩の今、今年これからの虫探しに役立ちそうなグッズについ目が。

この間、コスタリカの探検昆虫学者 西田賢司さんがFBで紹介していた「白い折り畳み傘」も、オンラインで注文してみました。

 

きた、きた!「モンベル トラベルアンブレラ」。

でも・・・なにこれ、予想をはるかに上回る軽量86グラム。手のひらに乗る軽さ、小ささ。

ここまでちっぽけでいいのか?

6本骨、骨長50センチ。生地は強度と超軽量を両立したバリスティック エアライト、世界最高レベル撥水性能、抜群の耐摩耗強度実現したというポルカテックス・・・だって。

どれどれ、私、折りたたみ傘にはけっこうウルサイよ。

どんなに最先端の高機能素材、高品質をうたっていても、どんなに軽くて小さくても、すぐまがっちゃったり、操作性が悪かったりしたら許さないからね

―という目で見てみたけれど、さすが5200円の出来でした。

 

なんといっても注目したいのは「白」という色。

 

まるでトレーシングペーパーのような透け感。レフ版、デフューザー、ビーティング、首の後ろに広げてスズメバチやカラス避け、そして雨具、と虫探しに活躍しそうな用途をいろいろ思い浮かべる。

急な雨からカメラを守ったり、直射日光をやわらげたり。

折り畳み傘としては高価だけど、1本で何役もこなしてくれそう。

梅雨の季節6月後半には、宮崎へベニツチカメムシの観察に行くから、活躍してくれるかな。

リュックに入れたら、ますます春がまちきれなくなりました。

眼が・・・散らばってる

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来年4月に出す本の制作で、今まで撮った虫の画像から、必要なものを抜き出す、という地道な作業にあけくれています。

この作業、フォルダにあるいろんな画像もいっしょに見ることになるので、あれこれ気になるものも目に入って、なかなか進まない。

中でも、これ。

去年秋に、良く行くフィールドで出会ったツノトンボの幼虫。

アリを食べるらしく、長いアリの行列のそばで待機していて、ときどきアリの列にちょっかいを出していた。

しかし、よく見れば見るほど異形。

特に眼。

イモムシ類の眼も単眼が散らばっているけれど

これは散らばり型が立体的!

この眼でみる世界は・・・・・・どんな?

 

 

 

 


思わせぶりな春

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 初夏を思わせるあたたかさになったかと思うと、また冬に逆戻りの気温。

思わせぶりな春の日々。

 

昨日は、いつもはUターンする、真ん中にヘビが陣取っていることが多い路の奥まで

行ってみたら、ミヤマセセリに会えた。

ルリタテハも素早く飛び回っていた。

木の上のほうの樹液で、ヒオドシチョウが翅を広げたり閉じたり。

 

まだアリの列は見えないけど、もうアオオビハエトリがちょこまかしていた。

 

駅への道沿いにあるヒサカキの生垣から、ぬかみそが腐ったような臭いが。

息をとめて、食痕だらけの葉裏を見たら、いたいた。

ホタルガの2齢くらいの幼虫。

季節はちゃんと、前にすすんでいる。

 

 本格的な虫の季節を前に、いろいろ計画が進行中。

6月4日(土)の「64の日」には、山梨県北杜市オオムラサキセンターで、イモハンの安田守さんをお迎えして「いもむし塾」(仮)を開く予定です。

詳しくは近日、お伝えします。

 

「64の日」に「イモムシ塾」

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 今までにいろいろなイベントをごいっしょさせていただいている山梨県北杜市オオムラサキセンター。スタッフのひとり、渥美さんは、オオムラサキの幼虫「ムーちゃん」をはじめ、幼虫がだいすき。

自然観察路にあるオニグルミの木には、あのムラサキシャチホコの幼虫も!

(右側が頭部)

 センター周辺には6月ともなると、ヤママユガ、ウスタビガ、クスサンなどイモムシ界の大物たちもそろそろ若齢が顔を出すし。

この時期に「イモムシ塾」やりたいね~、と去年から話していたのですが

6月4日(土」

「鈴木海花・むし塾プロデュース」

『イモムシ・ハンドブック』の安田守さんによる『イモムシ塾』

を開催することが決まりました!

 プログラムは下記です。

日時:2016年 6月4日(土)

      第一部 10:30より北杜市オオムラサキセンターで『イモムシ入門講座』安田守講演会

      第二部 13:00より オオムラサキセンター周辺自然公園にて観察会(定員:先着順   

            30名、指導:安田守)

      第三部 14:30より セミナールームにて安田先生を囲んで質問&懇親会

 

参加費:第一部 500円、第二部 500円、第三部 無料

 参加申し込みはオオムラサキセンターが一括して受け付けます。

4月に開始しますので、またお知らせします。

(ご質問、問い合わせなどは「むし塾」のアドレスmushijuku@yahoo.co.jpへどうぞ)

一昨年の秋、池袋自由学園で安田守さんの「むし塾」を開催しましたが、

今回は、一歩踏み込んだ内容の講演、さらに安田さんといっしょにフィールドでイモムシ、ケムシ探索も!

著書販売、サイン会もあります。

うーん、胸が高鳴ります!

 

 

 

イモムシの健康バロメーターは?

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 雪になるんじゃないか、という寒さのなか、先週木曜日は、木版画家の竹上妙さんと

いつものフィールドへ行ってきました。

お目当てはまだ小さい幼虫。

スイカズラの葉先に、数ミリの越冬巣をつくるというイチモンジチョウとアサマイチモンジの幼虫探しは、やってみると難航。

ブルブル

気が付けばもう2時間がたっている。体が冷え切って、手先が凍えてきた。

でも~

ついに、みつかった!!!

5ミリあるかないかの幼虫で、まだ1齢か2齢。この段階ではイチモンジチョウかアサマイチモンジか判別できませんが、両方の特徴であるサボテンにそっくりのトゲトゲはすでに見ることができます。

去年の5月末、初めて見たアサマイチモンジのただならぬ幼虫姿が忘れられません。

顔中トゲトゲがあって、「ウニ顔」。

ぜひ飼育してみたいので、スイカズラとともに持ち帰りました。

すると2日目、もう脱皮。色も緑色が主体に。

しかも、5ミリほどだったのがいきなり1.3ミリに!

左側が頭部。なかなか顔をあげてウニっぷりをみせてくれません。

葉も良く食べて、フンもたくさん。

元気そうです。

幼虫の健康度を測るバロメーターは、フンにあり。

 

 

春色のゴマダラチョウ幼虫

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 薄茶色の体色になり、枯葉のなかで冬を越したゴマダラチョウの幼虫たちが

いよいよ若葉を吹きはじめたエノキの幹を登って

やわらかい新葉そっくりの装いとなって、葉を食べ始めました。

なんて鮮やかな変身ぶり!

背中の突起もほのかな桜色。

 

と思ったら翌日、なんだか青味を帯びてきた。

これからもっと色が青くなるのかな?

 

 この間のイチモンジチョウの幼虫も、前蛹となり、

 

 

翌日には、ちょっと変わった形の蛹になりました。

なんだか逆さになったミミズクみたい。

 

 さて、前回お知らせしました

6月4日(土)に開催予定の

『鈴木海花・むし塾プロデュース 「安田守さんのイモムシ塾」』の参加申し込み、

オオムラサキセンターの受付準備が4月20日ごろには整いそうです。

もうしばらくお待ちください!

 

 

里山の春にうっとり

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 きのう綺麗だったもの。

春の里山の、けむるような色合い

 

金色の蛾

 

ルリタテハの緑色の卵

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